婚約者代理!?
「なんでって……俺―…」
…――――あっ!!!!
「ここん家に、住んでるからですよ。
先輩はなんで居るんですか?」
「ここん家…?」
「はい」
いつもより、低い声の夢輝は、あたしの家を指差した。
終わった…どうしよう?
いや、別にバレて困るとか…無いとは思うけど…
なんか、バレてほしくなかった気がしてしかたがない。
「……奈津美ちゃんの「家ですけど、何か?」
先輩が言い終わる前に、夢輝が口にした。
今の夢輝は、なんか知らないけど、けっこう怒ってる。
最近、そればっかりだなぁ…
あたしは何もしてないのに、勝手に怒って…
「一緒に住んでるの?」
先輩は、顔の向きを変えて、あたしに聞いてきた。