婚約者代理!?
「……―グス…」
「なんで泣くんだよ…」
「………バカ……嬉しくて泣いてるの」
「そっか…」
そう言って、健太は照れるように笑い、ギュッとあたしを抱き締めてくれた―…
この胸に
ずっと抱きつきたかった…
この腕に
ずっと抱き締めてほしかった…
やっと、叶ったよ―…
あたし達は、その場に夢輝が居る事を忘れて、強く強く抱き合った―…
少しして、健太の腕が解けて、夢輝を見た。
なんか、名残惜し…
「夢輝…付き合わせちゃって、本当にごめん…」
「気にすんなよ!
元は俺が悪いんだからさ…」
「んな事ねぇって!!」
えっ?
夢輝の顔が少し歪む…
――――何かあったの…?