婚約者代理!?
「奈津美ちゃんも、よくこんな野郎の隣に立ってられるなぁ?」
「奈津美さんの事を、気安く呼ばないでもらえますか」
いや、隣に居たいわけじゃないんだけど…
「なんで、俺がお前にそんな事言われなきゃいけないわけ?」
「貴方みたいに、軽い人が奈津美さんの隣に居てもらっては、困るんですっ!!」
「はぁ?軽い人?
その言葉、俺に失礼じゃねぇ?」
この状況は…やばいでしょ?
なんか、壱城君……顔が引きつって…
「…チッ………わかってます」
えっ?
まさかの………舌打ちッ!!??
うっそ…
「……へぇー……王子様でも、舌打ちとかするんだぁ??」
壱城君の表情とは逆に、先輩の顔は人を馬鹿にしたようにニヤニヤしてて…
次の瞬間―…
あたしは、ただ驚いた顔をして、壱城君を見ることしか出来なかった。