婚約者代理!?
叩かれるのを、待ってた時…
全く違う感覚が、あたしの体中に広がった
「――!?」
「…馬鹿か」
目を開けると、よくわかった。
あたしは夢輝に…
――――…抱き締められていた
「泣くなよ」
「…ごめん」
「俺が強く言い過ぎたな…」
「うぅん、違う」
「悪かったよ…」
だから――
夢輝は謝らなくていいのに…
「夢輝は悪くない、あたしが悪いの」
「いや、俺も悪いよ…もっと別の言い方があった…」
何を言っても、夢輝もあたしも自分を責めた。
この時、夢輝の腕の中は…
すごく心地よかった。
“幸せ”
なんでか、その言葉を口にしたくなった―…