【短編】年下の彼
「ん〜〜ひどい〜〜〜(泣)」
つい悲しすぎて涙目になっちゃう。
ホントにへこむ。。。
「だ〜か〜ら〜。俺悪くないって…。無理って言ったし…。
だいたい受験生なのにデートなんてしてる暇ねぇ〜っての。お前も他の奴誘えよ。」
その言葉にますますシュンとなってしまう。
「春くんとじゃなきゃやだ〜。」
ぼそっと聞こえないようにつぶやく。
「じゃあずっと無理だね。」
そういってめんどくさくなったのか家に向かって歩きだす。
聞こえてたのね…
っていうかこんなにいつも誘って、私の気持ちも知ってるのにひどくない?!
「もー!!ひどいっ!」
「春くんとがいいんだもん!なんで春くんが好きなのに他の人誘うのよっ!?もういいっ!ばかっ!」
ちょっと睨んで春くんを追い越して帰る。
「っえ?お、おいっ?」
後ろで戸惑ってる声がきこえるけど、もう無視…
はぁ〜〜……
今日は仲良く帰ろうと思ったのになぁ。
話したいこともいっぱいあったのに。
高校生の私と中学生の彼…
学校も年齢も住んでるとこも全然違う私たちだから待ち伏せしないと会えない。
もちろん春くんが待ち伏せしてくれるわけないし。
朝は春くんが乗る電車の駅で待ち伏せ。帰りは春くんの学校近くのコンビニで待ち伏せ。
偶然じゃ会えないのわかってるから、こうして必然的に会えるようにしてる。
そしたらいつかは好きになってくれるかもしれないから……。
ううん。好きになってくれなくても今はただ一緒にいたいから。