【短編】年下の彼



と、ふと外をみたら、ぼけっとつっ立ってるあいつと目が合った……――



とおもったら駅の方へ走りだした。




はぁ?!意味わかんねぇ!!



なんかかなりムカついて、ダッシュで追い掛けた。




全然おいつかねぇし駅についたし。




日ごとぼけっとしてんのに、なんでこんな時は走んの早えんだよ。




駅につくとかなり息切れしてるあいつがいた。




話し掛けると、びびってなんでいるの?とか言われるし。



急にこなくなったからなんかあったかと思ったっていえば、心配してくれたの?って笑うし。



映画付き合ってやるっていうとニヤニヤしてキモいくせに、いきなり彼女いるの?とか聞くし。



こいつは喧嘩うってんのか?




まぁ相沢の事をきいて納得したけどさ……




こんな時まで俺の一言一言で嬉しそうにしたり淋しそうにしたりすんなっつーの。




こいつには恋の駆け引きなんてできないんだって分かったし。




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