【短編】年下の彼


「それはないでしょ!」


話を聞き終えるなり一言そういった。


えー…っと…ない!…っていわれても…。


「優希乃はその彼女みてどう思った?」


ふいに柚がきいてきた。


「えっ?!……。えーっと…お人形さんみたいに可愛かったかな…。…私はちょっと苦手なタイプだったんだけど…男の子からするとあぁいう守ってあげたくなるような子が好きなんだろうなって思った…。」


性格がどうこうというより素直にそう思った。



「ない!」


はぁ?!


「だってあの相澤実依でしょ?守ってあげたくなるなんてない!ない!」


「あの子のこと知ってるの!?」



「うん。何回か啓にも付きまとって家まできた。あの猫かぶり女は中学でも相当男好きで有名になってるみたいよ。」


猫かぶり?!


男好き?!


っていうかそういえば話かけられた時チョー怖かったんですけど…。


「そ、そうなの?!」


「そ。だから安心しな〜。春なら絶対相手にしないタイプでしょ。だいたいあの冷血男がそんな簡単に女に興味なんてもたないって!」


冷血男…って…
柚さん…ひどいよぅ〜…。

「クールで無口だけど……。冷血男じゃないもん…。」


「はいはい〜。まぁいいじゃない。問題解決〜!それよりいつまでそんな変な顔してるの〜?優希乃可愛い顔してるんだからもったいない!笑いなさ〜い!」


変な顔…。


今日はいつも以上に毒舌ですね…。


でもまあ問題解決??


なんだかんだで今日も柚に元気もらってるなぁ。
感謝しないとね。


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