王子様の恋人。
「芹川さん、次読んで。」
「………」
「芹川さん?」
「は、はいっ?」
「次読んで。」
「えーっとですね…
平安時代末期の文化には…」
「芹川さん。
そこはもうとっくに終わってますよ。」
「えっ?本当ですか?
でもあたしのノートは…」
「それは芹川さんがノートを書いてないだけ!
授業中は集中しましょうね?」
「はい…すいません…」
クラス中がクスクスと笑っていた
「じゃあ西門くん読んで。」
「はい。」
王子もずっと携帯をいじっていたのにスラスラと教科書を読んだ