クライモアー
「もっくんへ

いきなりごめんね
あたし、出ていく事に決めました。
すごくこんな弱い自分が嫌。
本当はもっと一緒に居たかった…
今でもあたしは、もっくんが大好き
本当は好きでたまらないよ…
でも、あたしはこれ以上、もっくんの傍には居られない

昨日話そうと思ったのはこのこと。
でも…もっくんを目の前にしたら言葉が出なくなって言えなかった。
自分勝手でごめんね…
本当にごめん。
今までありがとう…
バイバイ。」



これを読んで、もっちゃんが酔って電話してきたとき
あたしに言った言葉の意味が分かったような気がした



どうしようもない悲しみが込み上げて、その場に崩れ落ちるように泣いた


何であたしはこんなに子供なんだろう?


どんなに背伸びしてもあたしは子供だった



もっと早く生まれたかったよ…

もっと早く出会いたかった…


もっちゃんは「大人」で、あたしは「子供」。



どんなに早く生まれたかったと言っても何も変わらない



これが痛いくらいに突き付けられた「現実」だった……
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