恋love
第1章
迷子
「わあーきれいな学校だあ!!」
毎日寝ないで勉強して良かったあー。
あのまま勉強しなかったら
あたし………
どうなってたんだろ?
考えただけで寒気がするよ。
…あっ!自己紹介まだだったね。
あたしの名前は
高橋笑羅(たかはしえみら)
性別は女の子。
この春から高校生になるんだあ。
そして今日が入学式。
もーそろそろ来ると思うんだけどなあー…
―――――――――――…
「えみらあー!!」
後ろから聞きなれた声が聞こえる。
「やっと来たー遅いよ~」
この子があたしの大好きな親友の
高岡朋香(たかおかともか)
中学からずっと仲いいんだあ。
「ごめんごめん。弘樹と電話してて」
朋香が申し訳なさそうな顔で、あたしに謝ってくる。
弘樹ってのは朋香の彼氏。
あたしはひろ君って呼んでるよ。
いっつもケンカばっかだけど、
やっぱりラブラブなんだよねー…
「相変わらずひろ君と仲いいんだね。
でも遅刻は遅刻だからね!!」
いつものあたしならここで許しちゃってたけど、
今日のあたしはなんだか強い。
きっと高校生になるからだろう。