恋love
「やっと着いた~」
にしても、
やっぱりでかいなぁ朋香んちは…
朋香のお父さんはどっかの社長かなんかで
高岡家は凄くお金持ちなんだ。
もちろん朋香もそーなるけど
全然気取ってなくて、
むしろ嫌なんだって。
そういうとこもあたしは好きなんだと思う。
…おっと、
考えてないで
チャイムだチャイム!
“ピンポーン”
「はいはーい」
一瞬、朋香が画面に写り、
ドアを開けてくれた。
「遅れてごめんね。
用意するのに時間かかっちゃって…」
さっき見たことは言えなかった。
「ううん、
もう慣れたって言ってんじゃん」
そう言ってあたしを中に入れてくれた。
「あら、笑羅ちゃん。
来てくれたのね」
「はい、お邪魔してます
小百合おばさん」
小百合おばさんとは朋香のお母さん。
すっごく優しくて大好きなんだあ。
「じゃあ、あたし出掛けるから
ゆっくりしてってね」
「はいっ」
あたしがそう言うと、おばさんは
笑顔で出て行った。