たった一言が言えなくて

期待なんてするもんじゃない。

幼なじみが特別なんて考えるのは間違ってるのかもしれない。


たかが小さい頃から近所で偶々親が仲良くなってそれで偶々近くにいただけなのだから。




兄弟のようで近すぎると言っても良いのかもしれない。




えーっ、何故私が今そんな事を考えてるのかって?



アンタそれ聞いちゃう? 聞いちゃいます?




「……何で私隠れてんだろ」




私は廊下の階段の踊り場の隅に身を潜めていた。



廊下、そう丁度我が教室の前のところで佳斗と美野麻彩が何やら話していたのだ。


遠いから雑談の内容はわかならいが物凄く楽しそうに談笑しやがってコンニャロー。



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