黒髪×金髪
友達
その声の持ち主はこのクラスのマドンナ的存在(らしい…)
田中 南であった。
これは後から分かったことであって、
そのとき俺は
「あいっ」
とだけ言っておいた。
あ、俺がなんでヤンキーに見えるか気にしている理由は
俺…前の学校で影が薄かったんだよね。
別にいじめられてるとかじゃないんだけど
だから俺、変わりたくて、
遠いとおーいここに引越してきたんだ。
「じゃあ、授業始めるぞ~」
1時間目ってなに?
まじだりぃ~
「教科書とかある?」
え!?
…喋りかけてきたのは前の席のちょいイケ男子
渡部 勇馬。
「…っああ。貰った。」
ちょっとびっくりして声が裏返った。
「うけるわ~!!俊輝でいーか?
俺のことは勇馬でいーよん。」
こいつが喋りかけてくれてよかった、
俺はいまでもそう思ってる。
俺は勇馬と行動することが多くなった。
この学校で初めてできた友達…
それが勇馬だった。