えたーなる。





「用も何も、あんたらの鞄があるから座れないんだけど。」





上岡って奴が俺の真似したようにサラリと冷たく言った。





「「「「あ…。」」」」






確かに、俺らの隣の席に鞄を置いている。






「あんたの隣、あたしだから。」





久我之って奴が俺を指差して言った。





仕方ないし、渋々鞄をのけた。






その時、なんとなく裕哉を見た…。





「海………。」





裕哉は切なさそうな、悲しそうな顔で上岡を見ていた。
< 13 / 31 >

この作品をシェア

pagetop