天使への判決
「退院おめでとう
それから、中山からもらったあの情報、上手く使えや」
組長が言う『情報』とは、おそらく中山組が俺への詫び料として持ってきたファイルの事だろう。
あのファイルの内容は入院中に繰り返し熟読しており、全て頭の中に入っている。
「はい。貴重な情報、大切に扱わせていただきます!」
俺は声を張り、頭を深々と下げた。
組長は俺の肩をポンッと叩くと、再びシュウイチさんとリュウジさんを引き連れ広間に入っていっく。
朝戸の殺人事件の事には組長ですら触れなかった。
だが、誰ひとりとしてその話題に触れようとしない半面、俺は今から執り行われる会議の内容に対して、不安の色を隠しきれないでいた。