天使への判決

リサの柔らかな唇の感触を何度も確かめて、俺はゆっくりと顔を離した。

路上でキスをする事に、今まで恥ずかしいという感覚を覚えた事はない。

ましてや堂々と愛を確かめ合う事ができるのは誇らしい事だ。

そんな自分勝手な俺と対照的にリサは顔を赤らめ俯せる。

「こんなところで…恥ずかしいよ…」

そう言って俺の指に自分の指先を絡めた。


「そうか?」

「そうよ。
それに、もうちょっとロマンチックなシチュエーション考えてよね」

照れたように笑いながら俺の目を見つめるリサ。

「ロマンチックなんて言葉、俺には似合わねえよ」

「似合わない男がするから、女はグッとくるのよ」

「そうか?」

「そうよ」
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