天使への判決
「ちょっとシャワー浴びてくるね」
そう言って起き上がろうとすると、私の身体はフワッと浮き上がった。
突然の出来事に、息が止まりかける。
「ちょっ…何やってんの?」
私はケンジに抱き抱えられていた。
正式に言うとお姫様抱っこというもの。
「シャワー浴びるんだろ?俺も一緒に浴びるよ」
「えっ!?
無理!無理!」
私は手足をばたつかせ、抵抗を試みたが、しっかりと抱えられたケンジの両腕から逃げることはできない。
「今更何言ってんだ?
もうお前の身体は隅から隅まで目に焼き付いてるよ」
そう言いながら笑う、ケンジの目を見ながら私は膨れっ面をした。
「もう…隅から隅まで見られるのと、全体を一度に見られるのでは違うの」
本当は自分の完璧に仕上がったプロポーションには、この上ない自信を持っている。
恥ずかしがりやの、女の子らしいリサの偶像が完全に仕上がりつつあった。