天使への判決
店長との電話を終えると、私はすぐさまケンジに電話をした。
「ちょっと!どういう事!?」
「おいおい、何だよのっけから」
「花よ花!」
「ああ、びっくりしただろ?」
何?その切り返し…
「あれじゃ店が営業出来ないじゃない!」
少しは感動したけど、私は怒っているのよ!
「リサには向日葵が似合うからな」
何?その切り返し…
会話になってない。
「向日葵なんて子供じゃあるまいし!どうせならバラにしてよね!」
あれ?
私、何言ってんだろ…
電話越しから聞こえるンジの笑い声。
「…こうでもしないと、お前ずっと電話ぶっちぎるつもりだったろ?」
あ…もしかして、私ハメられた?
「…ちょっと感動したから許してあげる」
私はそう言って、ケンジの返事を待たずに電話を切った。
なんか調子狂うなあ…
「ユウコ、ゴメン!
私、明日伝票処理するから、今日は先に上がらせて?」
手を合わせユウコに懇願すると、ユウコは文句も言わずすんなりとOKしてくれた。
「デートなんでしょ?」
「へ?なんで?」
「だってリサ、さっき電話から帰ってきた時、すごく嬉しそうな顔してた」