天使への判決
そう言って、専務は私の頭を軽く撫でた。
まるで子供をあやすように…
この爽やかな笑顔でこんな事をされたら、ほとんどの女性がその気になってしまうに違いない。
専務にとって、こんな風に女を手玉に取るのはたやすい事なのだろう。
危ない、
危ない。
危うく、グッとくるところだった。
彼は私のキライなタイプのはず。
そして、上司以外の何者でもない。
私はフラついてしまいそうな心に抑制をかけ、専務から目を逸らした。