天使への判決
「まあ…その…
松山さえよければ…、この仕事が終わってからプライベートで食事でも行かないか?」
まあ、そうだよね。
とりあえず食事に誘うのが一般的。
いきなり告白でもするのかと思って、びっくりしたよ。
照れながら目線を泳がす専務を見て、新鮮な感じがした。
かわいいじゃん…
普段の専務からは想像がつかない仕草。
ちょっとからかってみようかな。
「あら? 食事だけで大丈夫ですか?」
え?という顔をして、戸惑う専務。
「食事の後もちゃんと考えててくださいね」
「あ…ああ…」
「それから…」
「ん?」
「サトウキビはちゃんと加工されたものを持ってきてください」
そう言って二人で笑い合った。