天使への判決
私はケンジとどうなりたいのだろう…
時々、自分の気持ちが解らなくなる。
ケンジはいつも甘えさせてくれ、私のわがままも聞いてくれる。
結局はその事をいい事に、ケンジを利用してしまっているのではないだろうか…
自分の事が解らないからこそ、ケンジの気持ちを時々確認しておかないと、不安になる。
「ねえ、ケンジ、私の事好き?」
「ああ」
「ちゃんと言って」
「好きだよ」
「そんなんじゃ足りないよ」
「大好きだ、愛してるリサ」
これは愛…?
それとも欲…?
私はゆっくりとケンジの唇を口元に引き寄せた。
んっ…
ケンジに対する疑いに、ケンジの心を求める欲望と身体の温もりを求める欲望が交錯する。