天使への判決
私はミキ姉ちゃんにケンジの事を相談しようと心に決めていた。
私は両親を亡くし、ここに運ばれて以来、ミキ姉ちゃんを本当の姉のように慕ってきた。
時には彼氏の相談をしたり、時には進路の相談をしたりと、私にとっては掛け替えのない人…
ミキ姉ちゃんはケンジの事も知っているし、彼女にならケンジの事も安心して全て相談ができる。
「お待たせ!」
ミキ姉ちゃんは軽く呼吸を整え、ニコッと笑いかけた。
「この服装だから、あまりお洒落なところには行けないけど、いいかなあ?」
そう言いながら胸に付けてある名札を片手で器用に外す。
「うん、どこでもいいよ」
そう言って、二人で歩き出した。