天使への判決

「まあ、あくまで噂ですけどね

あの二人が仕事以上の深い付き合いにあることは、間違いないですよ」


「ふ〜ん…」


高山さんとの事にしてもそうだが、ホント噂の絶えない人だ。


次の噂相手はひょっとしたら私になるのかもしれない…

そんな事を想像してたら、笑いが出そうになった。

もしかして、オールマイティだったりして…


「なんか深刻な話があるみたいな様子だったね」

斎藤さんが、興味津々といった具合に、目を輝かせながら言った。


「専務を見てたら、うちの会社の役員なのか、ピュアリスの役員なのか、解らなくなってきますよ。
あのくらいのパワーで僕たちを引っ張っていってもらいたいもんですよね」


「そうですね…」


私は曖昧に相槌を打った。


< 230 / 328 >

この作品をシェア

pagetop