天使への判決
そう、これ以上ケンジを愛する事が怖かった。
ケンジが、私の目の前で危険な目に合うのは嫌……
「リサ…俺の事、愛してるんだろ?」
やだ…
そんな哀しい目で見つめないでよ……
もう決めたんだから……
「もともと、お互いに干渉しない約束だったでしょ?
ケンジとは成り行きでこんな関係になったけど、私は面食いだし、愛してるかって聞かれると、そうでもないとしか答えようがないわ。」
「リサ…」
私は関西弁の男に目をやった。
「シュウイチさん…っていいましたよね」
「ああ。」
「約束は守ります。
ただし、ケンジを危ない目に合わさないでもらえますか?」