天使への判決
数日後、俺のチームはカツノリのチームを吸収。
チームの仲間からは反対されたが、カツノリをNo.2として招き入れた。
そして、毎日の様に二人でつるんだ。
カツノリは空手をやっていて、師範の資格を持っているという。
どうりで強いはずだ。
「まあ、全国で通用するレベルではないけどね。」
少し照れたように話すカツノリ。
これだけの実力を持っていながら力を鼻にかける事なく、顕示欲のない性格。
俺と真逆なタイプだけに、二人は気があったのかもしれない。
今まで相談し合えるダチなど居なかった俺だが、カツノリには、誰にも話したことがないようなことも笑って話すことができた。
両親が離婚して母親と二人で暮らしていること…
族同士の抗争で人を殺しかけたこと…
ネンショーでは優等生だったこと…
今のチームに嫌気が差していること…
無口な性格だが親身になって話を聞いてくれるカツノリに俺は心を許していった。