天使への判決
「マジかよ…」
何度か来た事はあるが、東京はやはり人で溢れ還っている。
この中からカツノリを探すのは至難の業かもしれない…
あまりの人と車の多さに脱力感さえ覚える。
「クソッ…ここまで来て引き下がるわけにいかねえよなぁ…」
俺は池袋の駅のそばにある駐輪場にバイクを停めると、繁華街をゆっくり歩く。
以前カツノリとの会話で何度か出てきた『池袋』…。
ここに来たらきっと何か情報が掴めるような気がしていた。
ふと路地裏に目をやると、いかにもそれらしい雰囲気を放つ集団が目に留まった。
よしっこいつらに聞いてみるか…
えっと…こういう場合は紳士にいかないとな…
初めて逢う人に物を聞くときは敬語だよな。
ウン。
スミマセン…からでいいよな…?