天使への判決


「マジかよ…」

何度か来た事はあるが、東京はやはり人で溢れ還っている。

この中からカツノリを探すのは至難の業かもしれない…

あまりの人と車の多さに脱力感さえ覚える。


「クソッ…ここまで来て引き下がるわけにいかねえよなぁ…」


俺は池袋の駅のそばにある駐輪場にバイクを停めると、繁華街をゆっくり歩く。

以前カツノリとの会話で何度か出てきた『池袋』…。

ここに来たらきっと何か情報が掴めるような気がしていた。




ふと路地裏に目をやると、いかにもそれらしい雰囲気を放つ集団が目に留まった。



よしっこいつらに聞いてみるか…

えっと…こういう場合は紳士にいかないとな…

初めて逢う人に物を聞くときは敬語だよな。

ウン。

スミマセン…からでいいよな…?



 

< 285 / 328 >

この作品をシェア

pagetop