天使への判決
「てめぇ、おちょくってん…」
ゴッ!バキッ!!
俺のコンビネーションブローで、金髪ロン毛の兄ちゃんは歩いてきた元の位置まで吹っ飛んだ。
あ〜あ、やっちまったよ…
ロン毛君、まだ喋ってる途中だったのに…
「いきなり何すんだ!てめえ!」
後ろの3人は声だけ威勢がいいものの、足が震えているのが判る。
ロン毛君が一発でのされたのを目の当たりにしちゃしょうがねえかもな…
「いや、ちょっとね、聞きたい事があっただけなんだよ。ボク。」
俺は3人の前に軽く腰を下ろした。
「東京の人は怖いみたいだからさあ…なるべく丁寧な敬語的に話すからね。」
あれ?これって敬語じゃねえよなあ…
まあ、いっか…
「うわああああ…!」
3人のうちのひとりが腰を抜かすようにして走り去っていった。
「レッドスピードって族、聞いた事あるかなあ?」
俺は穏やかな口調を心がけながら、坊主頭の男の顔を覗き込んだ。