天使への判決
「レッドスピードの名前は、地元の人間なら知らない奴なんていねぇよ。」
坊主頭は目を反らして言った。
「おっ、そんなに有名なのか?」
「ああ、最近解散したけどな。ついこの間までは都内でも数少ない大所帯だったからな。」
カツノリの奴、結構すげぇ族に入っていたんだ…
「んじゃあ話が早えぇな。チームにいた誰か、知ってたら紹介してくれ。
人探してんだ。頼む。
お願いしますよ。仏様。」
俺は坊主頭の前で手を合わせた。
早いとこ見付けないと日が暮れてしまう。
「そういう事だったら、そこでのびているロン毛に聞いてくれよ」
ロン毛?
ああ、こいつの事か…
俺は坊主頭に手を乗せて凄んだ。
「なんで、こいつなんだ?」
俺の手を振り払う坊主頭。
「ああ…そいつ、レッドスピードのNO2だったヤツとダチなんだよ。」