天使への判決
「んぐっ…んっ…ぐっ…」
彼女の叫び声は次第に嗚咽へと変わっていった。
その場にうずくまり動こうとしない彼女を、友人らしい二人が寄り添い、支えながら外に連れ出していく。
カツノリ…
こんな可愛い彼女を残して、何で死んじまうんだ?
お前は強かったじゃないか…
ほら、
俺が渾身の力で殴ったのに、倒れるどころか、蹴りを浴びせてきて…
はっきり言って、お前の蹴りは効いたよ。
今までやり合った相手の中で一番だ。
あんなに強かったのに、最期はこんなに呆気ないものなのか?
そしてカツノリとの思いが、頭を駆け巡る。
短い間だったが、心からダチと呼べる奴は初めてだった。
もう一度、二人で国道を走りたかったよ…