天使への判決


その日から早速、ニュースの報道では殺人事件としてカツノリの死が流された。

そして、俺とロン毛は第一発見者として警察から必要以上の事情聴取を受ける。

特に、俺はネンショーに入っていた記録があるだけに、東京に出て来ている理由については事細かく聞かれた。




警察の話の中にはヤクザと乱舞の関係、そしてレッドスピードとの抗争の事が何度も出てきた。

当然の事ながら、以前からの一部始終を知りつくしているのだ。



「仕返ししようなんて、絶対考えるんじゃないぞ。亡くなったカツノリ君も被害が広がるのなんか望んでないだろう。」



中年の捜査官は最後に一言だけ、そう言い残して俺達を解放した。



チッ…バカな事言うんじゃねえよ…

被害は向こうに出るんだ。

カツノリ、見ておけ。

まずは、乱舞を壊滅してやる。

そしてヤクザの組だ…


犯人を見つけ出し、カツノリと同じ目に合わせてやるからな…



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