天使への判決
「おい…お前、もしかして一人で行こうとか考えてねえか?」
ロン毛が眉間にシワを寄せて、俺に聞いてきた。
「だったら何なんだよ。俺の地元じゃ、チームって言っても、カツノリと親しかったのはいねえんだ。」
実際、手助けは喉から手が出る程欲しい。
しかし、あてにできる仲間なんて俺にはいない…
「一人で一体何ができる?さっきのサツが言うようにカツノリの二の舞になるのが関の山だぜ。」
「バカ言うなよ。ちゃんと一人ずつ狙うからな、楽勝だって。」
俺が親指を立てて見せると、ロン毛は小さくため息をついた。
「格好つけんなよ。俺らだってカッちゃんの敵とりてえんだ。
それに…
目には目、歯には歯だろ?」
「は?意味わかんねえよ。」
「だから…
ヤクザにはヤクザってこと。」