天使への判決
「アハハハハハハハハハ!!
アハハ!!ハハハハ!」
や、ヤバい、腹がよじれる。
「お、お前がヤクザ…!?」
笑いが収まらない俺に対して、ロン毛は明らかに不機嫌な顔をしている。
「いきなり、ワンパンでノサれてるし、恥ずかしいで言えるかよ…」
そうだった。
いきなりカツノリの事があったもんで、こいつの事、まだ何も知らないんだ。
でも、こんなチャラ男がヤクザなんて…
あり得ねえ…
「カッちゃん逹、レッドスピードのメンバーは組関係の人間を極端に嫌っていたし、みんなに内緒にしてたんだ。」
プッ…
ますます気が小せぇ…
俺があまりにも笑うので、ロン毛は完全に意気消沈してしまった。
「悪りい、悪りい、まだお前の名前すら聞いてなかったな。」
宥めるようにロン毛の肩を軽く叩く。
「ああ…
江藤会、神崎ヨウスケだよ…」
神崎ヨウスケ。
こいつがきっかけで、
江藤会の舎弟頭、木山堅二さんと出逢う事となる。