天使への判決
「まあ座れ。」
男に誘導され、腰を下ろす。
「ケンジさん、彼が話していたナオキです。
ナオキ、こちらが舎弟頭の木山堅二さん。」
異常なまでの低姿勢なヨウスケ。
顔色からも緊張の糸が手にとるように分かる。
「カツノリ君だっけ?彼の事は残念だったな。」
「は…い…」
「本当は、組として事件の解決にあたりたいところだが…
こういった殺人っていうのは、警察が動いている以上、組織の上層部が絡んでいるケースがある。
組織立って隠蔽を図るのが大半だ。」
……。
「だからといって、警察なんかに任せる事はできない。
警察はなるべく事を荒立たせたくないだろうから、乱舞とかいうガキの一人を検挙して終わるだろうよ。」