天使への判決

堅二さんは、殴りかかってきた男の拳をあっさり交わすと、身を翻し男の腹部目掛けて蹴りを浴びせた。

「ぐふっ!!」

男がまるで人形のように後ろに吹っ飛ぶ。



そしてそのまま、横にいた厳つい大男の前に一瞬で駆け寄ると、顔面にパンチを喰らわせた。

背の低い堅二さんが放ったパンチは大男の顎にアッパーカットのような形でヒット。


大男は脇にあったテーブルと一緒に、大きな音を立てて崩れ落ちる。



す…

すげぇ…


俺は半ば放心状態で、暴れまくる堅二さんに見とれていた。

残っていた二人もいとも簡単に殴り倒す。


ものの数十秒の出来事だった。

堅二さんの周りには、あっという間に男逹が伸びていた。


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