天使への判決
「ナオキ、直接手を下したのは乱舞みたいだな。俺の見込み違いのようだ。
鳴水は、この件に関してはシロだな。
乱舞のリーダーがあっさり吐いたみてぇだ。」
シロ…?
じゃあ、乱舞の独断だったってのか…
くっ…
カツノリ…
乱舞への怒り。
カツノリへの想い。
腹の底から今にも飛び出しそうな、行き場のない気持ちが交錯する。
「乱舞へのけじめはヨウスケ逹が済ませたみたいだ。
既に警察も動きだしている。」
「えっ?どういう事っすか?」
「警察から乱舞のリーダーに逮捕状が既に出たらしい。今から俺達が向かってもヤツはパトカーの中だろうよ…」
俺は堅二さんの言葉を聞きながら暫くの間、呆然としていた。
じゃあ…
俺の、行き場のないこの怒りは…どこにぶつけりゃあいいんだ…?