天使への判決
「いいか?俺はその時までに若頭までのし上がる。そして組長の候補として名乗りを挙げるつもりだ。」
堅二さんが…
組長…?
堅二さんはケンカも強いし度量がある。
仕事には厳しいが、俺達に対して愛情深く接してくれる。
肩を並べる兄弟からも信望が厚く、シュウイチさんと組長争いに並んだとしても、ひけをとらないだろう。
「なあ、ナオキ。
お前には俺の夢を後押ししてほしい。
」
「組長になるのが、堅二さんの夢なんですか?」
堅二さんは灰皿に煙草をもみ消すと、俺の肩をポンッと叩いた。
「そんな小さな事じゃねえよ。
俺の夢は江藤会の組長の椅子じゃなく、新山組の椅子だ。」
えっ!?
マジかよ…
「新山組のトップ…」