天使への判決
「そうだ。俺は新山組のトップに登り詰め、新山組を日本一にする。」
全国の指定暴力団が、警察の圧力と不景気により困難な経営状態に晒されている。
新山組のトップになり、全国一の組織にするなんて、今の業界においては普通の神経では考えられない。
でも…
堅二さんならきっと夢を成し遂げ、業界を危機から脱却してくれそうな、そんな気がする。
「着いてきてくれるか?」
「はい!」
俺は二つ返事で応えた。
19歳の夏。
こうして俺は正式に江藤会の組員となった。
「なあナオキ、俺と一緒に日本一の組を作ろうぜ!」
その言葉の実現のために…