天使への判決
里沙の父親は親戚の所に行き旅行の費用を借りてきた。
もちろん里沙には内緒だった。
朝、里沙は台所から聞こえる包丁の音で目が覚めた。
美味しそうな匂いが部屋中に立ちこめている。
「里沙!そろそろ布団から出て顔洗いなさい!」
家族3人の弁当を作りながら母親が叫ぶ
「う・・・ん・・」
寝付きが悪かっただけに、布団から出るのがつらい里沙
なかなか布団から出ない里沙の身体を父がくすぐって来た
「いやぁぁぁ!!たすけてぇ!!お!起きるから!」
そう言って布団から飛び出る。
「昨晩いつまでも起きてるからよ!ほら!早く準備して!」
「これ里沙が全部食べていい?」
大きな弁当を見つめて里沙が言う。
「こんなに一人で食べれないでしょ?」
そう言って、笑いながら手際よく弁当を詰めた後、母親は服を着替えだした。