天使への判決
「なあ、ミキ姉…
リサの事少しだけ聞いてもいいかな?」
俺はそう言って田子森婦長の顔を覗き込んだ。
田子森婦長の顔がみるみるうちに赤く染まっていく。
「な…なに…?」
この女はリサと違い、とても分かりやすい。
ここで数週間会話を交わしただけで、俺の術中に既にハマっているのが分かる。
「ここで聞いた話は誰にも言わねえし、俺とミキ姉だけの秘密だから…」
俺は隣にいるヨウスケに部屋から出るように言って、田子森婦長の横に腰を下ろした。
「う…うん…私に答えられる範囲だったら…」
田子森婦長は俺が見つめる目から瞳を反らし、小さく頷いた。