天使への判決
数週間の入院で治療とカウンセリングを繰り返した後、退院する事になったリサを彼女の伯父家族が引き取る事となった。
入院中に田子森婦長にすっかり馴れ親しんだリサ。
ケガが完治した後も、リサと伯父夫婦は田子森婦長のいる、この病院の小児病棟を訪れた。
「ミキ姉ちゃん、遊びにきたよ〜」
田子森婦長は、忙しいながらもリサの遊び相手となった。
リサが心に追った傷はそう簡単に癒えるものではない。
だからこそ蔑ろにはできないのだった。
そして、そういう風に自分を慕ってくるリサが、田子森婦長自体、可愛くて仕方なかったらしい。
次第に二人の間には、友達とは言い難い、親子にも似た不思議な関係が育まれていった。