その男、草食系につき。
そうこう話す間にも彼は順調にデザートを食べ続け、あっとゆう間にすべてをたいらげてしまっていた。
「ホントに全部食べちゃったのね…。」
「当然です。」
いや、当然て…。頼んだからにはとでも言いたいのか…。
「そんなに食べてると肥るわよ。」
「ん〜、僕肥りにくい体質なんですよね。」
今、何気に全国の女性を敵にしたぞこいつ。
私が日々一生懸命に肥らないよう努力を重ねているっていうのに…腹立たしい男だ。
ついつい彼にたいしての態度が思わずつっけんどんになってしまいそうだけど、それは許して欲しい。
しかし彼は邪気なく笑っている。
悔しいことに許してやろうかと思ってしまうそんな笑顔なのだ。
だから私は先ほどの言葉は聞かなかったことにした。