その男、草食系につき。
事例 1
―4月某日―
その日は新入社員歓迎会と称した飲み会だった。
私の前にはなぜか噂の王子、桜木蛍一。
なんとなく座った私の席の真向かいに、彼はこれまたなんとな〜く座ってしまったのだ。
そんなわけで現在進行形で女子社員らの席の奪いあいが繰り広げられていた。
ところがだ、そこに営業部長がふらりとやってきた。
「お疲れ、桜木くん。ここいいかな?」
軽く王子の肩を叩くと、返事を待たないままに彼の隣りに座ってしまったのだ。
私と同じく壁ぎわに座っていた彼の隣りは、結局部長におさまり、席を奪いあっていた女子社員らは唖然とするばかりだった。
繰り広げられる女同士の醜い争いに呆れて助け船を出したのか、はたまた女好きと揶揄される彼があえてその席ついたのかはわからないが、そこでイス取りゲーム、もとい座席取り戦争は一応の終結をみせた。
トンビに油揚げとゆうのはおそらくこういうことを言うのだろう。
その日は新入社員歓迎会と称した飲み会だった。
私の前にはなぜか噂の王子、桜木蛍一。
なんとなく座った私の席の真向かいに、彼はこれまたなんとな〜く座ってしまったのだ。
そんなわけで現在進行形で女子社員らの席の奪いあいが繰り広げられていた。
ところがだ、そこに営業部長がふらりとやってきた。
「お疲れ、桜木くん。ここいいかな?」
軽く王子の肩を叩くと、返事を待たないままに彼の隣りに座ってしまったのだ。
私と同じく壁ぎわに座っていた彼の隣りは、結局部長におさまり、席を奪いあっていた女子社員らは唖然とするばかりだった。
繰り広げられる女同士の醜い争いに呆れて助け船を出したのか、はたまた女好きと揶揄される彼があえてその席ついたのかはわからないが、そこでイス取りゲーム、もとい座席取り戦争は一応の終結をみせた。
トンビに油揚げとゆうのはおそらくこういうことを言うのだろう。