この想いを君に…
「祥太郎、なんで来たの?」

あたしが祥太郎の事を呼び捨てにするのは、周りからすれば驚く事なのだけど、小さい時からそう呼んでいる癖で今だにそうだ。

祥太郎もそれで気を悪くする様子はない。

「来たら悪い?
俺は元々、ここからスタートしたんだ。
たまには訪ねてもいいだろ?」

祥太郎はそう言うと椅子に腰をかけた。

「なんか、今日凄いメンバーが揃っているよね」

常連さんの一人が苦笑いをしていた。

確かに。

レース好きならたまらない顔触れだな。
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