この想いを君に…
朝食が終わって。

ママが学校へ連絡を入れてくれた。

リビングに敷かれた布団に家族全員で寝る事になって。

あたしはパパの隣に。



パパは眠る前、あたしの本当のパパの事を少しだけ、話してくれた。

あたしが生まれる前に事故で死んじゃった事。

ママと同級生だった事。

パパにとっては大切な弟だった事。

そして、才能溢れたライダーだった事。



もっと聞きたかったけど、パパが途中で寝ちゃった。



本当のパパの事は何となくわかったけど。

あたしのパパは、この目の前で眠っているパパしかいない。



あたしもパパの腕の中が心地良くて。

いつの間にか眠ってしまった。
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