この想いを君に…
「…お願い」

あたしはいつの間にか祈るように手を組んで呟いていた。

「勝って…」

祥太郎も小さい頃から世話になっているから大切な人には違いない。

けど、今は違うチームで。

方向性も違う。



光さんは。

同じチームで。

自分の事よりもあたしと知樹の事を考えてくれていて。

お願い、もし神様がいるならば。

光さんを勝たせて欲しい。

天国にいるパパ。

お願い、パパに頼むのは祥太郎と血が繋がっているだけに気が引けるけど…

光さんを勝たせて。



あたしは祈った。
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