この想いを君に…
決定的だったのが。

悠斗の出る借り物競争だった。

あたしの出番は最後のリレーしかないから、ぼんやりと見つめていた。

悠斗がスタートして借り物の紙を見つめる。

一瞬、照れたような、困ったような表情を浮かべてキョロキョロしている。

そしてクラスの所へ来たかと思うと

「香奈ー!」

と、叫んだ。

香奈が立ち上がり、悠斗の元へと向かう。
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