この想いを君に…
「ま、ゆっくり考えといてよ。
俺はお前が来年も走りたいというなら、出来る限りの事はするから」

総一は優しく笑って立ち上がると。

4人部屋の入り口には光にとって見慣れた顔が。

「あんた、何、迷惑かけてんの!」

丸い体型の中年女性と初老の男性が部屋に入って来たかと思うと女性はツカツカと光に近付いて

「この、アホー!」

平手で光の頭を叩いた。



「…おかん、俺、怪我してんねんけど?」

中年女性は光の母、初老男性は光の父、だった。
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