この想いを君に…
「門真さん、いつも息子がお世話になっています。
そして今回はご迷惑をおかけして申し訳ありません」

光の父は深々と頭を下げた。

総一も頭を下げると

「いえいえ、こちらこそ」

と、笑顔で対応した。



「で、あんた、今後どうするん?辞めんの?」

光の母は迷惑そうな顔をしている光を問い詰めた。

「…わからん」

光は少しふて腐れている。

父親は温厚だけど、母親はせっかち。

「辞めるんやったら、いつまでも門真さんの所にいてるのは迷惑やから。
帰っておいで」

母親の言葉に光は返す言葉がなく、ため息をついた。

「いや、迷惑とかそんなのはないですよ!」

慌てて総一が間に入る。

「門真さん。
もし光がライダーを辞めるなら私どもは光を大阪に連れ戻そうと思っていました」

温厚な父親が穏やかな笑みを浮かべて話しはじめた。
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