この想いを君に…
「むっちゃん」

光さんはそっと、車椅子であたしの隣にやって来た。

「来年のシーズン終了まで走るから。
もう、泣かんといて…」

光さんはそう言ってあたしの頭を撫でた。



…来年の

……シーズン終了。



あたしは慌てて顔を上げた。



光さんはいつもの光さんらしい笑顔を浮かべて

「来年こそは、一緒に8耐に出よう」
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