この想いを君に…
「むっちゃん!」

ピットに入ると、知樹が仁王立ちしていた。

最近、こうやって立っている事が多い。

「何アレ?ヘタレか?」

ほんっと!ムカつく!!

「めちゃくちゃ綺麗に抜いたのに、なんであそこでああなる?」

そう言われると黙り込むしかない。

「…知樹」

パパが苦笑いしながら知樹の肩を叩いた。

「誰にだってそういう時はあるさ」

その言葉で、知樹は大人しくなった。

あたしはホッとする。
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